今や女性だけではなく男性も気遣う方が増えている、スキンケア。
シミ、しわの予防のための日焼け対策はもちろん、
マスクによる肌荒れにも気を遣いますよね。

あっていますか?そのこだわり…
どんな有効成分が入っているか、どこのメーカーのものか、
パッケージのデザインや使いやすさ、また、動物実験の有無やオーガニック商品など
こだわる部分も人それぞれかと思います。
ところが、こだわっているつもりでも
実はリスキーな選択をしているかもしれません。
実は、化粧品が原因でアレルギーを発症することがあるんです。

肌が弱い方やアレルギー体質の方で、市販の化粧品の多くがあわないという方もいると思いますが
「肌に優しい」にこだわりたい場合はどのような商品を選ぶと良いと思いますか?
「敏感肌用」のスキンケアコスメ?
化学薬品が少なそうな「自然由来」のもの?
「植物成分」や「オーガニック」?

ちょっと待って!
気を付けてください!
自然のものであれば必ずしも安心というわけではないんです!
知っておきたい「経皮感作」のリスク
[経皮感作]という言葉を聞いたことはありますか?
皮膚を介して物質が体内に入ったときに、
アレルギーの原因物質として認識されることがあるんです。
そしてなんと、食物由来のものは、経皮感作のリスクがより高いそうなんです!
「食べ物を口から摂取」した場合、体はそれを “味方” と認識して
その食べ物へのアレルギーを起こしにくくなります。対して、
「食べ物が皮膚から吸収される」場合は体は “敵” と認識するそうなんです。
そして免疫細胞が活発になり、その食べ物へのアレルギーを発症しやすくなる、という負の連鎖…。

覚えていますか?お茶の石鹸による健康被害騒動。
2010年頃、小麦成分が含まれた有名なスキンケア石鹸で
多くの人が重篤なアレルギーを発症してしまったことがありました。
(※現在はその商品には健康被害の要因となった成分は含まれていませんので
ここでは商品名には触れません)
筆者も知り合いに被害者が一人います。
アレルギー発症以降、小麦を少しでも口にしてしまうと、
命に関わるレベルのかなりきついアナフィラキシーショックにみまわれてしまうとの事で、
いつも注射を肌身離さずもっていました。
小麦はパンやパスタ、ケーキなどあらゆるものに含まれています。
食べれるものがかなり減ってしまったと悲しんでいました。
科学的な成分や防腐剤を含まないので、むしろ体に良さそうなイメージをもたれる
自然由来の化粧品やスキンケア用品ですが、逆にリスクがあるというのは驚きですよね。
日常に潜むアレルギー要素
また、多い症例として口紅に含まれる赤い天然着色料「コチニール色素」から、
赤い色素の成分に対してアレルギーを発症してしまうこともあるようです。
発症すると、その着色料を含む飲み物やお菓子が食べられなくなってしまいます。
この「コチニール色素」によるアレルギーについては、
2012年5月に消費者庁も注意を呼びかけています。

肌から食べ物由来のものを吸収すると「必ず」アレルギーを発症する、
という話ではありませんが、医療関係者の間ではリスクが高いことは共通認識のようです。
世に出ている商品は、アレルギーテストを重ねている商品が大多数だとは思いますが
SNSで話題になったりする、「食べ物を使った自作の化粧品」や、「果物やきゅうりのパック」
などには少し注意が必要かもしれませんね。
また、海外の化粧品などにも注意が必要かも。
大事なのは「知っておく事」
もちろんどんな商品にもアレルギーのリスクはあります。
ですが、特に肌荒れしている時や、肌の弱い方は、
リスクの高いものは避けた方が良いかもしれません。
筆者もいくつかアレルギーを持っていますが、
発症すると、価値観や生活ががらっとかわってしまいます。
アレルギーの対象は少ないにこしたことはありません。
どうぞみなさんも十分に注意してください。